煙草とカセットテープの離婚

遠くにある文字は小声で話しているわけではない

四角い土地

まさかこんな石を拾うとは思わなかった。色のことかたちのこともそうだけど、自分で決めたコンビニを勝手に更新して自分の月にしてしまう。そういうきみの性格が誰かのなげた石で音をたてて倒れるのを、もっとみてみたいし、これ以上みたくない。ほんとうのことだった。鳩が集まってしまう公園が四角いのは偶然、月が丸いのはもっと偶然で、スポーツカーを横から見てる人たちに「ずっと元気でね」と手を振られたのは、きみの性格。石の話はもうやめよう。西側へゆっくり下っていく道がわかったから、自転車だけ先に行かせてもうお昼ごはんにしようよ。